平成12年・13年、2年間小野地区(小野観光推進プラン)がホタルのまちづくり(宇部市の地域の特性を活かしたまちづくり推進事業)の指定を受け、小野中学校と一緒に取り組みました。
ホタル講演会の開催
小野地区のほとんどの河川・水路にホタルはいます、しかし、それまで身近に感じていたはずのホタルについて、実はその生態、生息状況などについて私たち自身あまり知らなかった事を認識させられました。
そうしていたところに、山口ホタルの会という会があることがわかり、また、県内に先に取り組んでいる地域が多くあることも知り、その会に入会し、地区内で講演会を開催して指導を仰ぐことにしました。
平成12年度の取組
まず、先進地の状況を見に行き、地区内の生息状況を中学校の生徒が聞き取り調査と、ホタルの幼虫の生息調査を行いました。
平成13年度の取組
1,ホタルの生息環境調査
市販の水質測定パックテストなどによる、ホタルの生息している河川・水路の水温・PH・COD・PO4・NO3・ カワニナの大きさ、量の調査を行いました。調査結果:ホタルの多い川は、えさのカワニナの多く、水温も低く、PHも中性から弱アルカリ性を示し、きれいな川である。
2,ホタルの生態調査
ホタルの、発光開始時刻と発光終了時刻、雄、雌それぞれのホタルに対する回りのホタルの反応、雄、雌のホタルの発光回数を調査しました。 調査結果:発光時間は午後8時位から約3時間。飛び交うのはオスでメスを探す為に飛び回っているようです。オスとメスは点滅回数が違い、オスは平均一分間の点滅回数は44回、メスは27回でありました。
3,ホタルの飼育と観察
ホタルを上小野の水路から採集してスポンジ、水苔に産卵させ、飼育、観察をしました。 調査結果:産卵まで5~6日、卵は1ヵ月ぐらいで孵化し、体調は1~2mmぐらい。ホタルの幼虫もえさの取り方で成長も大きく変化します、幼虫の時はエサも小さいカワニナが必要となります。また、7月になると気温が上がり、水温も上昇する為、水槽を冷房設備のある、学校の事務室に移動して観察を続けました。そして、地区内の文化祭で調査・飼育の発表、幼虫の展示を行い、その後、採集した場所に幼虫の放流をしました。
4,今後の取り組み
ホタルの多い河川と少ない河川で、環境がどのように違うかを明らかして、ホタルの住みよい環境づくりの為、地域の人々に地域でできることを考え、訴えて行き、また、ホタルの人工飼育をして、学校と地域が一体となって、それぞれの川のホタルを増やして行きます。
日時:毎年5月の最終土曜日午後6時から 場所:上小野特設会場 内容:ホタル観賞・餅まき・フリーマーケット・飲食バザー